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降り積んだ雪が、日を受けた所は銀のように、雲の陰になった所は鉛のように、妙に険しい輪郭を描いている。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:38% 作品を確認(青空文庫)
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雪山
雪景色・銀世界
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前後の文章を含んだ引用
......い互いからかけ隔たって、心細い弱々しそうな姿を、涯 もなく露領に続く海原 のここかしこに漂わせている。三里の余も離れた陸地は高い山々の半腹から上だけを水の上に見せて、降り積んだ雪が、日を受けた所は銀のように、雲の陰になった所は鉛のように、妙に険しい輪郭を描いている。 漁夫たちは口を食物で頬張 らせながら、きのうの漁 のありさまや、きょうの予想やらをいかにも地味な口調で語り合っている。そういう時に君だけは自分が彼らの間に不思議......
単語の意味
妙(みょう)
険しい・嶮しい(けわしい)
銀(ぎん)
鉛(なまり)
妙・・・とてもいい。非常に優れている。または、不思議、奇妙なこと(さま)。
険しい・嶮しい・・・1.山や崖などの斜面が急で、登るのが困難なさま。
2.問題を抱えている事態の解決に困難が予想されるさま。
3.緊張や怒りのために、言葉や表情がきついと感じられるさま。
4.自然現象などが、荒々しく近寄りがたいさま。激しいさま。
2.問題を抱えている事態の解決に困難が予想されるさま。
3.緊張や怒りのために、言葉や表情がきついと感じられるさま。
4.自然現象などが、荒々しく近寄りがたいさま。激しいさま。
銀・・・1.金属元素のひとつ。元素記号Ag、原子番号47。金よりわずかに軽く、白く光って美しい艶(つや)をもつ金属。金属中最も熱と電気の伝導性が高い。空気中では酸化しないが、硫黄の化合物にあうと黒色に変わる。
2.銀メダルの略。
3.銀色の略。しろがね色。
4.将棋の、銀将の略。
2.銀メダルの略。
3.銀色の略。しろがね色。
4.将棋の、銀将の略。
鉛・・・金属元素のひとつ。元素記号Pb、原子番号82。青みを帯びた灰色の金属。柔らかく腐食に強いため、古来より広く使われる。打撃を加えることで極めて薄い板状にできるが、引っ張られる力には弱く、細い線状にすることは難しい。湿った空気中で酸化し、表面が薄くくもる。有毒。
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吉川英治 / 八寒道中
雪のために薄くぼかされたまっ黒な大きな山
有島武郎 / 生まれいずる悩み
今はただ一色の白さに雪でおおわれている。そして雲が空を動くたびごとに、山は居住まいを直したかのように姿を変える。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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雪景色・銀世界の表現・描写・類語(雪・霜・あられのカテゴリ)の一覧 ランダム5
雪にぬれた家々の甍(いらか)から、陽炎のように水蒸気がゆらゆらと長閑(のどか)に立ち上る
長与 善郎 / 青銅の基督 amazon
じさまもばさまも餓鬼(女の子)も野郎っ子(男の子)も狩り出され、降りしきる雪の中で墨絵のように動きまわっている。
森 敦 / 月山「月山・鳥海山 (文春文庫 も 2-1)」に収録 amazon
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「雪・霜・あられ」カテゴリからランダム5
吹雪が、土間の中へ、斜めに、白い光の縞を投げこんで、妖しげなすすり泣きを吹き攫 った。
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
白いすだれが幾重にも垂れ下がって視界を鎖(とざ)す
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
来た方がまるで灰いろで穴のやうにくらく見えたのです。
宮沢賢治 / ひかりの素足
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山肌が赤味を帯びて蜿々と連なったこの山脈は、確かに竜の天空にのた打つような趣に見える
深田 久弥 / 四季の山登り (1963年) amazon
糸を引くがごとき連峰が夢よりも淡い
国木田 独歩 / 武蔵野 amazon
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