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雪江さんはげんここに至って感にえざるもののごとく、潸然さんぜんとして一掬いっきくなんだを紫のはかまの上に落した。主人は茫乎ぼうことして、その涙がいかなる心理作用に起因するかを研究するもののごとく、袴の上と、つ向いた雪江さんの顔を見つめていた。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:82% 作品を確認(青空文庫)
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泣く・涙を流す
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前後の文章を含んだ引用
......似をしろ?」 「ちと正直に淡泊たんぱくになさいと云うんです」 「お前は愚物の癖にやに強情だよ。それだから落第するんだ」 「落第したって叔父さんに学資は出して貰やしないわ」  雪江さんはげんここに至って感にえざるもののごとく、潸然さんぜんとして一掬いっきくなんだを紫のはかまの上に落した。主人は茫乎ぼうことして、その涙がいかなる心理作用に起因するかを研究するもののごとく、袴の上と、つ向いた雪江さんの顔を見つめていた。ところへ御三おさんが台所から赤い手を敷居越にそろえて「お客さまがいらっしゃいました」と云う。「誰が来たんだ」と主人が聞くと「学校の生徒さんでございます」と御三は雪江さん......
単語の意味
感に堪える(かんにたえる)
紫(むらさき)
茫乎(ぼうこ)
感に堪える・・・とても感動して、それ気持ちを表に出さずにはいられない。「感に堪えない」も同じ意味で使われる。
・・・1.赤と青を混ぜてできる色。古来、高位の象徴とされた。
2.ムラサキ科の多年草。夏、白い小花が咲く。根からとれる染料は紫色(むらさきいろ)。
3.醤油(しょうゆ)の異称。
茫乎・・・広々としているさま。ぼんやりして、掴みどころがないさま。「茫」は「果てしなく広いさま」「ぼんやりしたさま」をあらわす字。「乎」は他の語の後ろに付いて、状態をあらわす字。
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目にみるみる涙が盛り上がる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
誰にもきこえないように泣いた。
林芙美子 / 新版 放浪記
激流のような激しさで泣いている
林芙美子 / 新版 放浪記
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野うさぎのように物かげに隠れようとする
室生 犀星 / 舌を噛み切った女 (1957年) amazon
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火の付くように泣声を高くする。
梶井基次郎 / 城のある町にて
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