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風を切って――横に。
吉川英治 / 無宿人国記 ページ位置:46% 作品を確認(青空文庫)
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刃物で人を切る(刺す)
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......千坂殿の密策を聞かしたからには」  立つ――同時に、 「丈八郎、命はもらった」  と、さやはうしろに飛ぶ、刀身は前に、そして、一角のからだは畳一枚、踏み出していた。  風を切って――横に。  ばすっと、丈八郎が一角の出ばなをいだ。 「あっッ……兄様っ」 「お信、あぶない」 「やめて! やめて!」 「ええ、邪魔」  と、妹をつき倒して。――つかを持ち直して。 「......
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空中で何かが炸裂した。したたかに頬を打たれたのだと、すぐにはわからなかった。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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