まん丸の大きな月が出て、夜の山道を行く俺たちを守るように照らした。懐中電灯は必要なかった。月光を受け、木の葉が銀色に輝いていた。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 ページ位置:31% 作品を確認(amazon)
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月の光・月明かり
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前後の文章を含んだ引用
......られなかったんだ。不思議な女のひとたちと、神域の山で楽しく一日を過ごした。それでいいじゃないか。 山ではどんな不思議が起こっても、ちっとも不思議ではないんだ。 まん丸の大きな月が出て、夜の山道を行く俺たちを守るように照らした。懐中電灯は必要なかった。月光を受け、木の葉が銀色に輝いていた。 玄関先で待っていた祐子さんは、俺たちの姿を見て声もなく叫び、眠っている山太を抱きしめた。涙で濡れた祐子さんの頰を、清一さんが掌でそっと拭ってあげていた。 明々......
単語の意味
月光(げっこう)
月光・・・月の光。
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月の光・月明かりの表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
森の上部の線のあたりが暗く、それに比べて空が明るくなって月が後の森を出てその半月形の一部を森の上に現わすと、辺りの松や熊笹や穂のある雑草の上に、冷気の層が、音をたてて下りてくるかのように思われた。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
窓の外を見ると、巨大な満月が夜の街の上に昇っていた。その月の色は深く、どこかに吸い込まれていくようで、見ている者の目を通過し、さらに内面へ光を届けにくるようで、あまりにも強い輝きに思えた。まるで鼓動のように、その光は微かな強弱を含んでいる。
中村文則 / 教団X amazon
指が透き通るくらいたっぷりと月の光を含ませる
小川 洋子 / 余白の愛 amazon
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「空・中空」カテゴリからランダム5
漆黒の空に錐で穴をあけたようなやけに鮮明な月が、私たちを見下ろしていた。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
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