白い 牙 のような波の歯をむきだしている冷たい海
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:11% 作品を確認(amazon)
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波
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......ってくるだろうと思いました。 その日まで陸地も島影も全くみえません。空は灰色に拡がり、時々まぶたに重いくらいの薄陽が船にさします。我々は悲しみに打ちのめされて、白い牙のような波の歯をむきだしている冷たい海にただ眼をやるだけでした。だが神は我々を見棄てられなかったのです。 艫に死者のごとく倒れていた水夫の一人が突然、叫びました。その指さす水平線から一羽の小鳥が飛ん......
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波の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
わずかに立つ波は雲のようにも見え、海ではなくて真っ青の空と見立てることもできた。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
磯波のようにまくれ返った頂上を並べた低い丘
大岡 昇平 / 野火 amazon
岸へ押し寄せ押し寄せする潮が全世界をめぐる生命の脈搏のように、間をおいては響き砕けていた。
島崎 藤村 / 夜明け前 (第1部 上) amazon
波は風呂敷でもつまみ上げたように、無数に三角形に騒ぎ立った。
小林多喜二 / 蟹工船
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海水は汚れてどろどろ、葬式の匂いがする。
林芙美子 / 新版 放浪記
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