絹を拾った。本当に上等のものだった。手ざわりも柔らかく、ふわりと浮かべば夜空に舞い上がっていきそうな白さだった。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り ページ位置:33% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
重み(重い・軽い)
布・生地
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......の手は汚れている。最後は徳之助がその絹を取って、くるんでくれ」「わかった。わかった」承諾をしたというよりは、友人が途絶え途絶えにしゃべるのがつらくて、うなずく。絹を拾った。本当に上等のものだった。手ざわりも柔らかく、ふわりと浮かべば夜空に舞い上がっていきそうな白さだった。上品で、軽い。何と引き換えに禄二郎はこれを手に入れたのだろう。「この島には何かが欠けている」と禄二郎はこぼすように言った。「おまえは、欠けていても埋める必要はな......
単語の意味
夜空(よぞら)
夜空・・・夜の空。
ここに意味を表示
重い・軽いの表現・描写・類語(感触のカテゴリ)の一覧 ランダム5
羽より軽い者は塵 である。塵より軽いものは風である。風より軽い者は女である。女より軽いものは無 である。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
このカテゴリを全部見る
布・生地の表現・描写・類語(道具・家具のカテゴリ)の一覧 ランダム5
新しいゴワゴワした木綿の着物
夢野久作 / ドグラ・マグラ
このカテゴリを全部見る
「感触」カテゴリからランダム5
「道具・家具」カテゴリからランダム5
煙草を取り出し、吹き付けてくる風からライターを囲って火を点ける。肺が膨らみきるまで吸ってからしばらく息を止め、ヒューッと音を立てて歯の隙間から薄い煙を長々と吐く。何年も 強いられてきた辛い禁煙を、ようやく解除された男のような吸い方をする。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
パイプをみがきあげると胸のポケットからモロッコ皮の煙草袋をとりだし、焼香するような手つきで葉をひとつまみずつ火皿へつめこんだ。
開高 健 / パニック「パニック・裸の王様 (新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
感触 の表現の一覧
道具・家具 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ