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霧はゆっくりうねりながら、一つの方向へ流れていた。それは風景をすっぽり包み込んでしまうような息苦しい霧ではなく、透明な清らかさを持っていた。手をのばすと、その薄くてひんやりしたベールの感触を味わうことができそうだった。
小川 洋子 / 夕暮れの給食室と雨のプール「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 ページ位置:1% 作品を確認(amazon)
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霧・かすみ・もや
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前後の文章を含んだ引用
......腰掛けて見送った。ジュジュは新しい家のにおいを確かめるように、軒下やブロック塀や玄関のガラス戸に鼻をこすりつけては小首をかしげ、クウクウと何かつぶやいていた。 霧はゆっくりうねりながら、一つの方向へ流れていた。それは風景をすっぽり包み込んでしまうような息苦しい霧ではなく、透明な清らかさを持っていた。手をのばすと、その薄くてひんやりしたベールの感触を味わうことができそうだった。 わたしは段ボールにもたれ、長い時間霧を見ていた。そうしているとおしまいには、乳白色の水滴の一粒一粒が見えてくるようになった。ジュジュはにおいをかぎまわることに......
単語の意味
ベール
風景(ふうけい)
息苦しい(いきぐるしい)
うねり(うねり)
ベール・・・1.女性が頭からかぶる薄い布やネット。顔を覆い隠すくらいの長さがある。
2.はっきりさせないために覆い隠すもの。とばり。「秘密のベールに包まれる」「ついにベールを脱ぐ」
ヴェール。
風景・・・自然の景色。目の前に広がる眺め。その場の情景。
息苦しい・・・1.息をするのが苦しい。呼吸が苦しい。胸に圧迫感があって息が詰まるような感じである。
2.胸を圧迫されるような、重苦しい感じの雰囲気だ。緊張した空気が漂っていて、軽々しい言動などできそうもない雰囲気だ。
うねり・・・うねること。

1.大きく緩やかに曲がりくねること。大きく緩やかに上がったり下がったりすること。
2.1の状態が続くこと。1の状態がとどめ難い勢いで攻めてくること。「感情のうねり」「業界再編のうねりの中で」
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