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(自分が何者か思い出せない)タッタ一人で宇宙間を浮游 する、悲しい、淋しい、無名の一微塵 に過ぎないのであった。
夢野久作 / ドグラ・マグラ ページ位置:97% 作品を確認(青空文庫)
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認知症・アルツハイマー病
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前後の文章を含んだ引用
......―私は何者――という解答を自分自身に与える事が出来ない。憐れな健忘症の状態に止 まっているのであった。私は今朝 あの七号室で眼を開いた時と少しも変らない……依然としてタッタ一人で宇宙間を浮游 する、悲しい、淋しい、無名の一微塵 に過ぎないのであった。 ……私は何者?……。 ……ああ……これを思い出したら私はすぐにも呉青秀の呪いから醒めそうに思われるのに……あの絵巻物の魔力から切離されてしまいそうに思われるの......
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認知症・アルツハイマー病の表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
まだらボケが入る人だが、今はかなり頭がはっきりしている。そんな口調だ。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(自分が何者か思い出せない)タッタ一人で宇宙間を浮游 する、悲しい、淋しい、無名の一微塵 に過ぎないのであった。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
記憶には手続き記憶、意味記憶、エピソード記憶の三種類があるのは有名ですね。《…略…》それぞれの記憶は脳の別の部分が保管しています。そのため、ある記憶ははっきりと憶えているのに、別の記憶はさっぱり保管できないということがままあります。アルツハイマーという病気はエピソード記憶を失うもので意味記憶についてはしっかりしています。だから日々の生活には困らないのです。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
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あれはいつのことだっけ、と青豆(人名)は思った。しかし時間は記憶の中でからまりあい、もつれた糸のようになっている。まっすぐな軸が失われ、前後左右が乱れている。抽斗の位置が入れ替わっている。思い出せるはずのことがなぜか思い出せない。今は一九八四年四月だ。私が生まれたのは、そう一九五四年だ。そこまでは思い出せる。しかしそのような刻印された時間は、彼女の意識の中で急速にその実体を失っていく。年号をプリントされた白いカードが、強風の中で四方八方にばらばら散っていく光景が目に浮かぶ。彼女は走っていって、それを一枚でも多く拾い集めようとする。しかし風が強すぎる。失われていくカードの数も多すぎる。1954, 1984, 1645, 1881, 2006, 771, 2041……そんな年号が次々に吹き飛ばされていく。系統が失われ、知識が消滅し、思考の階段が足元で崩れ落ちていく。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
不気味な電話のことを思い出す。粘りつくあの声は耳にこびりついている。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
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