(晴れた)空は虻 や蜂 の光点が忙しく飛び交っている。
梶井基次郎 / 冬の蠅 ページ位置:4% 作品を確認(青空文庫)
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虫が飛ぶ・羽音
蜂(はち)
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前後の文章を含んだ引用
......で日が翳 り易い。溪の風景は朝遅くまでは日影のなかに澄んでいる。やっと十時頃溪向こうの山に堰 きとめられていた日光が閃々 と私の窓を射 はじめる。窓を開けて仰ぐと、溪の空は虻 や蜂 の光点が忙しく飛び交っている。白く輝いた蜘蛛の糸が弓形に膨らんで幾条も幾条も流れてゆく。(その糸の上には、なんという小さな天女! 蜘蛛が乗っているのである。彼らはそうして自分らの身体を溪のこ......
単語の意味
虻・蝱(あぶ)
蜂(はち)
虻・蝱・・・アブ科の昆虫の総称。ハエに似ているが、少し大きい昆虫。ほとんどの雄は人や家畜を刺して血を吸い、病原体を媒介するとして忌まれている。
蜂・・・膜翅目(まくしもく[=ハチ目])のうち、アリ以外の昆虫の総称。頭・胸・腹を境にくびれていて、特に腹は細長い。ハチといえば毒針で刺すものと思われがちだが、実際に刺すハチはほんの一握りに過ぎない。大きな巣を作って家族で暮らすものもハチ全体で見ると一部のみ。
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(小さい虫たちが飛び交う)昆虫。昆虫。初冬といっても彼らの活動は空に織るようである。
梶井基次郎 / 冬の蠅
どこからともなく蜜蜂の羽音が聞こえてくる。先生の部屋で聞いた羽音の名残りなのか、ただの耳鳴りなのか区別がつかない。しかしそれはどんなにか細く微かでも、それることなく真直ぐ鼓膜を突き抜けてゆく。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
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蜜蜂が足元を飛んでいた。時々思い出したようにふわりと舞い上がり、こわごわ近寄ってきては、すぐにまた離れていった。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
虎斑 の大きな 肥った蜂
志賀 直哉 / 城の崎にて「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
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一枚の朽ち葉みたいになった蛾の死骸
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両脚を挙げて腋の下を掻 くような模 ねをしたり手を摩 りあわせたり
梶井基次郎 / 冬の蠅
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