部屋は、秒を刻む時間を感じさせないほどにしんとして、私だけが生きて活動していることを申しわけなく思うような静止した雰囲気をかもしだしていた。  人が死んだ後の部屋はいつもこうだ。

室内(空間)が静か使われていない部屋・部屋主がなくなった部屋 の表現・描写・類語

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......てね。」「うひゃー。お嫁さんみたい。」 とぶつぶつ文句を言って、雄一は出ていった。 扉の閉まる音と共に、やっとひとりになったらぐったりと疲れているのに気づいた。部屋は、秒を刻む時間を感じさせないほどにしんとして、私だけが生きて活動していることを申しわけなく思うような静止した雰囲気をかもしだしていた。 人が死んだ後の部屋はいつもこうだ。 私は、ぼんやりとソファに埋もれて、広い窓の外、冬の初めのグレーが街を覆っているのを見つめていた。 この小さな街のすべての部分に、公園に、路に、霧のようにしみと......
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:18% 作品を確認(amazon)
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(風呂の中で音楽を聴きながら考える)意識の半分を空っぽにして休ませ、残りの半分で考え事をした。そしてダヴィッド・オイストラフの演奏するシベリウスの音楽は、主にその空っぽの領域を通り過ぎていった。そよ風のように広く開け放たれた入り口から入り、広く開け放たれた出口から出ていった。音楽の聴き方としてはあまりほめられたものではないかもしれない。(略)音楽を右から左に聴き流しながら、意識の空っぽではない方の半分でとりとめもなく思考を巡らせた。そういうとき、彼は対象を限定することなくものを考えるのが好きだった。犬たちを広大な野原に放つように、意識を自由に駆けめぐらせるのだ。どこでも好きなところに行って、なんでも好きなことをしてくればいいと彼らに言って、あとは放っておく。彼自身は首まで湯につかり、目を細め、音楽を聴くともなく聴きながらぼんやりとしている。犬たちがあてもなくはねまわり、坂道を転げまわり、飽きることなく互いを追いかけ合い、リスをみつけて無益な追跡をし、泥だらけになり草だらけになり、遊び疲れて戻ってくると、牛河はその頭を撫で、また首輪をつける。その頃には音楽も終わっている。
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