入江を包んだ岬の先端で崩れる白い波頭... | 波の表現・描写・類語｜小説の言葉集

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入江を包んだ岬の先端で崩れる白い波頭が、歯のようにきらきらと光った。

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一めん波が菱立（ひしだ）って来た

岡本かの子 / 渾沌未分

（船が）が小刻みに揺れている。大きな波紋がじわじわと岸辺に向かって撓たわんでいく。

宮本輝 / 泥の河「螢川・泥の河（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ波波紋

舷（ふなべり）を乗り越して奔馬のような波頭がつぎつぎにすり抜けて行く。

有島武郎 / 生まれいずる悩み関連カテ波嵐の中の船

防波堤を打ち、コンクリートの護岸ブロックのあいだを縫うように引いていく冬の波

村上春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録　amazon関連カテ漁港・波止場波

とめどなく動く波の戯れ

有島武郎 / 或る女

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遠くの葦の葉ずれが、ひそひそと耳にささやくように聞える。

岡本かの子 / 渾沌未分関連カテ草木のざわめき葦（あし）

川は雨を集めて茶色く濁っていた。秋の太陽の下でそれはキラキラと光るカフェ・オ・レの放水路のように見えた。

村上春樹「羊をめぐる冒険」に収録　amazon関連カテ川汚水・どろ水・汚れた水

溝溜（どぶだめ）のような池

岩野泡鳴 / 耽溺　amazon

しゅるしゅると滑るような水音

雨で水かさを増した川音がズシンズシンとまるでだれかに背中をどやされるみたいに響いてくる

三浦哲郎 / ユタと不思議な仲間たち　amazon

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