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もらった銭 は、いつも右から左へ人手に渡さなくてはなりませなんだ。
森鴎外 / 高瀬舟 ページ位置:36% 作品を確認(青空文庫)
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生活苦・貧しい暮らし(日々)
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前後の文章を含んだ引用
......てふところに入れて持っていたことはございませぬ。どこかで仕事に取りつきたいと思って、仕事を尋ねて歩きまして、それが見つかり次第、骨を惜しまずに働きました。そしてもらった銭 は、いつも右から左へ人手に渡さなくてはなりませなんだ。それも現金で物が買って食べられる時は、わたくしの工面 のいい時で、たいていは借りたものを返して、またあとを借りたのでございます。それがお牢 にはいってからは、仕事を......
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鼠も出ない有様
林芙美子 / 新版 放浪記
生活のどん底まで沈み切った十年の月日
有島武郎 / 生まれいずる悩み
三度の食事もろくに摂れなかった
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
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座ってもたれかかっている居間と和室を区切る柱はすり減って細く、柱の表面の木はところどころ削れていたり、黒ずんでいたり、部屋の年月を感じさせる。木目を指でなぞると、滑らかすぎる感触に鳥肌が立ち、指から身体にまで伝わった。ありもしない木のささくれを、手の平が想像している。果芯のように細い柱。私たちは日にちの経ったりんごのなかで、黒い種になり向かい合いながら暮らしている。
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
(単調な生活)朝に散歩をし、小説を書き、療養所に行って昏睡した父親のために適当な本を朗読する、そして宿に帰って眠る。そういう日々が単調な田植えの囃子歌のように繰り返された。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
小林多喜二 / 蟹工船
吉田にとってはそれはほとんどはじめての意識して世間というものを見る生活だった。
梶井基次郎 / のんきな患者
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