朝子はかすかにこもってきこえてくる秋蝉の声を聴き、木陰の葉叢の匂いにまじって漂って来る香煙の匂いをかぎながら、感に堪えたようにこう言った
三島由紀夫 / 真夏の死 作品を確認(amazon)
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墓・墓参り
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単語の意味
感に堪える(かんにたえる)
葉叢(はむら)
秋蝉(しゅうせん)
香煙・香烟(こうえん)
感に堪える・・・とても感動して、それ気持ちを表に出さずにはいられない。「感に堪えない」も同じ意味で使われる。
葉叢・・・生い茂ったひとかたまりの葉っぱ
秋蝉・・・秋のせみ。秋になって鳴くせみ。ヒグラシやつくつくぼうしなど。
香煙・香烟・・・お香や線香の煙。
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墓石は黒い坊主頭のように並んでいた。
上林 暁 / 薔薇盗人「昭和文学全集〈14〉」に収録 amazon
墓が、うずくまった獣のように、黒い地肌だけを見せて、ひっそりと静まりかえる
渡辺 淳一 / 白き旅立ち amazon
長生きしたり、家を大きくしたりした人たちの墓は大きく、子供や赤ん坊のときに死んだものの墓は小さく、その不揃いな様子が、不断着をきた人のようで自然な表情が感じられ
安岡 章太郎 / 伯父の墓地「夕陽の河岸 (新潮文庫)」に収録 amazon
山口家之墓と刻まれた黒御影石を前にして、私は両手を合わせ、深々と頭を垂れました。そして墓石の上から先輩が好きだった清酒をかけました。ゆっくりと流れていく滴が先輩の流すうれし涙に見えるのは私の勝手な想像なのかもしれません。
野崎 幸助「紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)」に収録 amazon
間島も目を 瞑ったまま、一心に手を合わせている。 かつての同僚と会話しているのだろう。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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