男がどぶんと飛び込んだ。すると、からだに付いていた石鹸 が垢 と共に浮きあがる。鉄気 のある水を透 かして見た時のようにきらきらと光る。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:54% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
風呂・入浴
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......右が肺だよ」「そうかな、おらあまた胃はここいらかと思った」と今度は腰の辺を叩 いて見せると、金さんは「そりゃ疝気 だあね」と云った。ところへ二十五六の薄い髯 を生 やした男がどぶんと飛び込んだ。すると、からだに付いていた石鹸 が垢 と共に浮きあがる。鉄気 のある水を透 かして見た時のようにきらきらと光る。その隣りに頭の禿 げた爺さんが五分刈を捕 えて何か弁じている。双方共頭だけ浮かしているのみだ。「いやこう年をとっては駄目さね。人間もやきが廻っちゃ若い者には叶 わない......
単語の意味
垢(あか)
垢・・・皮膚の上の、汗やほこり、脂が交じってできる汚れ。
ここに意味を表示
風呂・入浴の表現・描写・類語(外の設備・工作物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
薪で焚いてくれた風呂は、ガスや電気で焚く風呂よりも、お湯がやわらかい気がした。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
風呂の中であごまでつかって
林芙美子 / 新版 放浪記
このカテゴリを全部見る
「外の設備・工作物」カテゴリからランダム5
七時半には近くの教会がやけっぱちみたいに鐘をぐわんぐわんと打ち鳴らすので、嫌でも目が覚める
村上春樹 / 遠い太鼓 amazon
猫足 の、大理石のバス
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
外の設備・工作物 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ