(所帯じみた顔)生活の垢といったものをしみ込ませたような燻んだ、しなびた、生気のない顔
高見 順 / 如何なる星の下に 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
疲れた顔
所帯じみる
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
単語の意味
生気(せいき)
垢(あか)
燻る・燻ぶる・燻ぼる(くすぶる・くすぼる)
生気・・・活気のある感じ。元気な感じ。イキイキ。
垢・・・皮膚の上の、汗やほこり、脂が交じってできる汚れ。
燻る・燻ぶる・燻ぼる・・・1.火が燃え上がるでもなく、消えるでもない、煙だけ出した状態である。
2.人の状態が好ましくない段階で、留まっている。
3.不平不満を持ったまま、引きこもって過ごす。
4.煙のすすで黒く汚れる。すすける。
2.人の状態が好ましくない段階で、留まっている。
3.不平不満を持ったまま、引きこもって過ごす。
4.煙のすすで黒く汚れる。すすける。
ここに意味を表示
疲れた顔の表現・描写・類語(顔のカテゴリ)の一覧 ランダム5
肉付のよかった頰にもどこか疲れの跡が見られ
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
顔貌にもなんだかいやな線があらわれて来て、誰の目にも彼の陥っている地獄が感づかれそうな不安が絶えずつきまとった。
梶井基次郎 / ある崖上の感情
このカテゴリを全部見る
所帯じみるの表現・描写・類語(人の印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
円顔に近かった彼の顔は、いまでは長形というよりもむしろ瓢簞形の無性格な輪郭を形づくっている。のびやかな顔の肌は失われ、額や頰のくぼみには疲労の跡がたまっている。もっとも三十前後から日本の小市民達の顔の上に現われるあの金銭に対する執着に原因した卑しさはそこにはなかったが、判然とした自分の思想を持ち得ず、あらゆるものを断片的に受け入れてきたもののあの無気力の汚さがただようていた。そして学生時代のあの知識に対する貪欲を証明する美しい眼の輝きはなくなってしまっている。これは一言にして言えば疲れた顔である。肩は張り、骨はごつごつし、以前の柔弱な体つきを全く変えてしまっていた。しかしそれでいて、どことなくよどんだ空気が彼のまわりをとりまいている。
野間 宏 / 残像「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
従姉はすっかり世帯やつれのした女に変っていた。結婚して二年にもならないのに、生活に追いまくられてひどく疲れた表情をしていた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「顔」カテゴリからランダム5
白粉や口紅をおとした女の疲れた青白い顔は、洗いさらした布のように、力のないざらざらとしたすさんだ肌のいろで
田宮 虎彦 / 菊坂「菊坂―他六篇 (1955年) (角川文庫)」に収録 amazon
梶井基次郎 / 城のある町にて
彫刻家がノミで丹念に刻んだような美しい貌(かお)
森 瑤子 / 傷 amazon
「人の印象」カテゴリからランダム5
彼は眼の前の彼女の体が、次第に容積を減じ生命の充溢を失い、どこかへ、粉のようにとびちってしまうかのように想像する。
野間 宏 / 顔の中の赤い月「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
顔 の表現の一覧
人の印象 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ