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破れた軽い麻鞋 を、水に浸った俵 のように重々しく運びながら
横光利一 / 日輪 ページ位置:6% 作品を確認(青空文庫)
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元気のない歩き方
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前後の文章を含んだ引用
......二人は黙っていた。月は青い光りを二人の上に投げながら、彼方の森からだんだん高く昇っていった。そのとき、一人の痩 せた若者が、生薑 を噛みつつ木槵樹 の下へ現れた。彼は破れた軽い麻鞋 を、水に浸った俵 のように重々しく運びながら、次第に草玉の茂みの方へ近か寄って来た。卑狗 の大兄は足音を聞くと立ち上った。 「爾は誰か?」 若者は立停ると、生薑を投げ捨てた手で剣 の頭椎 を握って黙っていた。 「爾......
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新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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