(口の中に灰を落とすタイプの)赤い達磨 の灰落しも、今朝最初に見た時の通りの方向を向いて、永遠の欠伸 を続けている
夢野久作 / ドグラ・マグラ ページ位置:97% 作品を確認(青空文庫)
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灰皿
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前後の文章を含んだ引用
......と置き並べてあった。今朝 若林博士と一緒に這入って来て、初めて見た時の並び具合と一分一厘違わず……いじり散らした形跡なぞは微塵 もないように見えた。その横に座っている赤い達磨 の灰落しも、今朝最初に見た時の通りの方向を向いて、永遠の欠伸 を続けているのであった。 尤 もその中 でもカンバス張りの厚紙に挟まった「狂人の暗黒時代」のチョンガレ歌や「胎児の夢」の論文なぞいう書類の綴込 みだけは、よく見ると確かに誰かが......
単語の意味
永遠(えいえん・とわ)
永遠・・・ある状態が果てしなく続くこと。物事が変化しないこと。無窮(むきゅう)。永久(えいきゅう)。
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