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彼の姿は、数字を書いているというより、紡ぎだしているという感じでした。彼のその美しい左指から生まれてくる∞や∴や∂の記号を、わたしは繊細な工芸品のように見つめました。見慣れているはずの数字でさえ、特別大事なものに思えました。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 ページ位置:63% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......はそこにアンダーラインを二本引き、『ね、おもしろいでしょ』という優しい目でわたしを見ました」 先生は一度深呼吸し、息を落ち着けてから続けた。「左指で鉛筆を持った彼の姿は、数字を書いているというより、紡ぎだしているという感じでした。彼のその美しい左指から生まれてくる∞や∴や∂の記号を、わたしは繊細な工芸品のように見つめました。見慣れているはずの数字でさえ、特別大事なものに思えました。わたしはコーヒーを飲み、彼の説明に耳を傾け、美しい左指を眺めなければなりません。忙しく、幸せでした。決して男らしい手というわけではありません。指は長くしなやかで......
単語の意味
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵(すがた)
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵・・・1.身体の形。からだつき。人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
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