岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:63% 作品を確認(青空文庫)
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とうもろこし
田園・田畑
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前後の文章を含んだ引用
......に、これ等の畑地のなりものや野菜は一定していなかった。茄子畑 があると思えば、すぐ隣に豌豆 の畑があった。西洋種の瓜 の膚が緑葉の鱗 の間から赤剥 けになって覗 いていた。畦 の玉蜀黍 の一列で小さく仕切られている畑地畑地からは甘い糖性の匂 いがして、前菜の卓のように蔬菜 を盛り蒐 めている。見廻 す周囲は松林や市街のあふれらしい人家に取囲まれていて、畑地の中のところどころに、下宿屋をアパート風に改造した家が散在......
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とうもろこしの味、おいしさを伝える表現・描写(野菜のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(とうもろこしの実を手ではずして食べる)左手にとうもろこしを持ち、右手の親指のハラのところを溝の左側の一列に押しあて、溝側に押し倒すと、粒はバラバラと倒れて手に残る。一回の押し倒しで、五、六粒の収穫があるからこれを口のところに持っていき、上向きかげんに口を開けてそこへパラパラと落としていく。 湿って軟らかく暖かい穀物の粒が、ポタポタポタと舌の上に落下する感触がこころよく、とうもろこし独特の雰囲気をかもしだす。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
(とうもろこしをかぶりついて食べる)大抵の人は、中央どまん中というあたりにかぶりついてその辺一帯をけずり取る。そして次々にけずり取っては空き地を造成していく。このへんは、古い住宅をシャベルカーでけずり取っていく地上げ屋に似ている。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
とうもろこしは、さつまいも、カボチャ、じゃがいもなどと共に、終戦当時の食糧難の時代の雰囲気を、色濃く残している食べ物である。 当時のおやつといえば、ふかしたさつまいも、じゃがいも、茹でたとうもろこしのいずれかだった。 いってみれば貧しい時代の貧しい食べ物である。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
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田園・田畑の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
畑地には、ここらから搬出する晩春初夏の菜果が充 ちていた。都会人のまちまちな嗜好 を反映するように、これ等の畑地のなりものや野菜は一定していなかった。茄子畑 があると思えば、すぐ隣に豌豆 の畑があった。
岡本かの子 / 母子叙情
狭い庭の先に紙捻(こよ)りを植えたような桑畑
長塚 節 / 土 amazon
田圃(たんぼ)の真ん中に、まるで蜃気楼のように出現したマンモス団地
後藤 明生 / 挾み撃ち amazon
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ヘンゼルとグレーテルが迷い込んだような、深い不吉な森じゃない。軽量級の明るっぽい森なの。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
あやまって海に落ち込んだ悪魔が、肉付きのいい右の肩だけを波の上に現わしている
有島武郎 / 生まれいずる悩み
灰色に曇った空のなかに象嵌したような雪の浅間山が見えて来た。
堀 辰雄 / 菜穂子 amazon
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