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(笛の音は)ひとつに静止し得ない人生の行旅と、人間の感情のように、うらむが如く、哭 くがごとく、また、笑うが如く――。
吉川英治 / 野槌の百 ページ位置:97% 作品を確認(青空文庫)
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笛・管楽器・吹奏楽器
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前後の文章を含んだ引用
......中に、腰をついた。――と、何処かで、すさまじい笛の音いろがながれている。誰がふくのか、横笛の音である。安成三五兵衛の愛する八寒嘯 の音にそっくりであった。それは、ひとつに静止し得ない人生の行旅と、人間の感情のように、うらむが如く、哭 くがごとく、また、笑うが如く――。 百は、聞きとれていた。 ぞっと――何とは知らぬ身ぶるいを、感じながら。 そして、うつつな眼は、一方の草むらへじっと吸われていた。ゴソ、ゴソと、何か黒い獣じみた......
単語の意味
哭する(こくする)
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