TOP > 人物表現 > 睡眠・眠る・寝る > 夢を見る(睡眠中)
TOP > 人物表現 > 睡眠・眠る・寝る > 寝起き・目が覚める
はとのくちばしはとがっていて いたくはないけれど すばやくつっつく(ここまで夢の描写) 手でかばっても指のすきまから 首とかほっぺた セーターのあみめの間からも 母さんも止めようとしてくれるが、つっつきはいつまでたっても びくりとして起き、眠りのために上がっていた体温が急に冷える。布団の感触や外気の匂いが五感に、さっきまでのは噓だ、これがリアルだと教えてくれる。薄く目を開くと世界は元通りで布団のなかで寝返りをして安心した。どんな夢を見ていたんだっけ。完全に現実だと思っていた夢の世界が急速に遠のいていき、ついさっきまでそのなかにいたのに、どんなだったかもうよく思い出せない。
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 ページ位置:64% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
夢を見る(睡眠中)
寝起き・目が覚める
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......んはぼくのかおのまわりにはとをはなし、はとはくちばしでぼくをつっつき、父さんはじょうだんのつもりだが、ぼくはいやすぎて大きな声がでず、やめて、やめてとささやく はとのくちばしはとがっていて いたくはないけれど すばやくつっつく 手でかばっても指のすきまから 首とかほっぺた セーターのあみめの間からも 母さんも止めようとしてくれるが、つっつきはいつまでたっても びくりとして起き、眠りのために上がっていた体温が急に冷える。布団の感触や外気の匂いが五感に、さっきまでのは噓だ、これがリアルだと教えてくれる。薄く目を開くと世界は元通りで布団のなかで寝返りをして安心した。どんな夢を見ていたんだっけ。完全に現実だと思っていた夢の世界が急速に遠のいていき、ついさっきまでそのなかにいたのに、どんなだったかもうよく思い出せない。 もう一度寝返りをうち、眠っていたときと同じ格好になると、枕に染みついていた夢の香りを嗅いだかのように、夢の記憶がよみがえった。よくあることだ。朝起きたときに見......
単語の意味
頬っぺた(ほっぺた)
首・頸・頚(くび)
頬っぺた・・・頬(ほほ・ほお)。顔の両脇で、口の真横にあるやわらかい部分。ほっぺ。
首・頸・頚・・・1.頭と胴体をつなぐ細い部分。頸部(けいぶ)。また、「頭」そのものを指す場合もある。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
ここに意味を表示
夢を見る(睡眠中)の表現・描写・類語(睡眠・眠る・寝るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
暖かくやわらかい泥の中にずぶずぶ入っていくような感覚
林真理子 / 言わなきゃいいのに… amazon
このカテゴリを全部見る
寝起き・目が覚めるの表現・描写・類語(睡眠・眠る・寝るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
意識は起きているはずなのに体がついていかない。全身の細胞が睡眠を求めてストライキを起こしているようだ。
七尾 与史 / 死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) amazon
上半身を起こして、ベッドの木枠に寄りかかった。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
夜が明け始めると同時にサユリはゆっくりと目を覚ました。それは、上下の瞼を引き剝がすべきか否か迷っているような目覚め方だった。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「睡眠・眠る・寝る」カテゴリからランダム5
蠎蛇(うわばみ)のような鼾を掻き
宮尾 登美子 / 櫂 amazon
すてきに偉大な鼻は約五秒置きぐらいに自動車の警笛に似た発声とともに異様な震動を起すのであった
宮地 嘉六 / 煤煙の臭い「宮地嘉六著作集〈第1巻〉 (1984年)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
睡眠・眠る・寝る の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ