蒸暑い体を冷たい土に寝せている
吉川英治 / 銀河まつり ページ位置:74% 作品を確認(青空文庫)
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体を横たえる
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前後の文章を含んだ引用
......見た。――すぐうしろの土台柱に、床板の割れめから、ほんの微かではあるが、明りが射している。 花火の妖精さえ信じている七だった。ぞっと寒いものを背すじに這わせて、蒸暑い体を冷たい土に寝せていると、ホホホと女が笑う、男が笑う、そして低くなり高くなり、淫 らな声がてんめんと耳をこそぐって来る。 「? ……」 七の眼は闇の中に、梟 のようになっていた。 「人間じゃ......
単語の意味
蒸暑(じょうしょ)
体(からだ)
土(つち)
蒸暑・・・蒸し暑いこと。溽暑(じょくしょ)。
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
土・・・岩石と有機物が混じって細かい粉末状になったもの。有機物は、生物の死骸およびその腐敗物、微生物などから構成されている。砂(有機物が含まれない)とは違い、植物が育ちやすい。
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冷たくなっている部分を探すように、愛子はぺたんこの布団の上をごろごろと転がる。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
身体はシーツの上に湿った 藁 束 みたいに投げ出されている。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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きゅっと折りたたまれた碧の体は、このまま三月の終わりに置き去りにされてしまいそうなほど、小さく見える。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
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蠎蛇(うわばみ)のような鼾を掻き
宮尾 登美子 / 櫂 amazon
夜、寝てしまうのがおしくて、暗い部屋の中でじっと眼を開けていると、溝 の処だろう虫が鳴いている。
林芙美子 / 新版 放浪記
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