TOP > 感情表現 > 気分が晴れない・落ち込む
TOP > 人物表現 > 見る > 漫然と見る・なんとなく見る
以前自分はよく野原などでこんな気持を経験したことがある。それはごくほのかな気持ではあったが、風に吹かれている草などを見つめているうちに、いつか自分の裡 にもちょうどその草の葉のように揺れているもののあるのを感じる。それは定かなものではなかった。かすかな気配ではあったが、しかし不思議にも秋風に吹かれてさわさわ揺れている草自身の感覚というようなものを感じるのであった。酔わされたような気持で、そのあとはいつも心が清 すがしいものに変わっていた。
梶井基次郎 / 泥濘 ページ位置:23% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
気分転換・心機一転・リフレッシュ
憂鬱・気分が晴れない
漫然と見る・なんとなく見る
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......ならない自分はよくぼんやり鏡や薔薇 の描いてある陶器の水差しに見入っていた。心の休み場所――とは感じないまでも何か心の休まっている瞬間をそこに見出 すことがあった。以前自分はよく野原などでこんな気持を経験したことがある。それはごくほのかな気持ではあったが、風に吹かれている草などを見つめているうちに、いつか自分の裡 にもちょうどその草の葉のように揺れているもののあるのを感じる。それは定かなものではなかった。かすかな気配ではあったが、しかし不思議にも秋風に吹かれてさわさわ揺れている草自身の感覚というようなものを感じるのであった。酔わされたような気持で、そのあとはいつも心が清 すがしいものに変わっていた。 鏡や水差しに対している自分は自然そんな経験を思い出した。あんな風に気持が転換できるといいなど思って熱心になることもあった。しかしそんなことを思う思わないに拘 ら......
単語の意味
秋風(あきかぜ・しゅうふう)
秋風・・・1.秋になって吹く風。
2.男女間の愛情が冷めて相手が嫌になること。秋風が吹く。
2.男女間の愛情が冷めて相手が嫌になること。秋風が吹く。
ここに意味を表示
気分転換・心機一転・リフレッシュの表現・描写・類語(その他の気分のカテゴリ)の一覧 ランダム5
寛いだ気分で、一緒に演奏を楽しむことで、今日の嫌な記憶を消し去ってしまいたかった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「憂鬱・気分が晴れない」の表現・描写・類語(気分が晴れない・落ち込むのカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
漫然と見る・なんとなく見るの表現・描写・類語(見るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
ちょうど海にもぐっていて、うす目で明るい水面を見あげるように頭上の空をぼんやり眺めていた。
野上 弥生子 / 野上弥生子短篇集 amazon
男はただ僕を眺めているだけだった。僕の後の壁を眺めているのかもしれなかったが、その壁の前には僕がいたから、結局のところ男は僕を眺めていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
心で感じる 気分が晴れないの表現・描写・類語(見るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「気分が晴れない・落ち込む」カテゴリからランダム5
そのまま消えちゃいそうに元気がなかった。
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
「その他の気分」カテゴリからランダム5
まぶたを女のようにうすくそめて
野間 宏「真空地帯(新潮文庫)」に収録 amazon
ときどき眼を瞑 って頭を軽く振っているのは、《…略…》脳貧血を起しかけて眩暈 でもするのではあるまいか。
岡本かの子 / 母子叙情
「見る」カテゴリからランダム5
同じカテゴリの表現一覧
気分が晴れない・落ち込む の表現の一覧
気分が晴れない・落ち込むのレベル
気分が晴れない・落ち込むの感覚、精神的な反応
気分が晴れない・落ち込むの表情、リアクション
その他の気分が晴れない・落ち込むの表現
次の文字を含む「気分が晴れない・落ち込む」の表現を検索 |
鬱 暗 胸 心 涙 泣 |
その他の気分 の表現の一覧
見る の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ