狐が、暖かな毛の色を、傾きかけた日に曝 し
芥川龍之介 / 芋粥 ページ位置:57% 作品を確認(青空文庫)
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狐(きつね)
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前後の文章を含んだ引用
......からないので、怖々 ながら、その弓で指さす方を、眺めて見た。元より人の姿が見えるやうな所ではない。唯、野葡萄 か何かの蔓 が、灌木の一むらにからみついてゐる中を、一疋の狐が、暖かな毛の色を、傾きかけた日に曝 しながら、のそりのそり歩いて行く。――と思ふ中に、狐は、慌 ただしく身を跳らせて、一散に、どこともなく走り出した。利仁が急に、鞭を鳴らせて、その方へ馬を飛ばし始めた......
単語の意味
狐(きつね)
狐・・・1.イヌ科の哺乳動物。全形は日本犬に似ていて、やや細長い獣。口が突き出ており、顔は面長で尖る。尾は太く長い。毛はいわゆる狐色で、飼育品種には銀・黒などもある。日本では人をだますとされ、ずるいものの象徴にされてきたが、稲荷神の使いでもある。霊力をもつ動物として説話や俗信が多い。
2.(狐は人をだますとされてきたことから)巧みに人をだます人。悪賢い人。
3.油揚げを使った料理にいう。きつねうどんなど。
4.きつね色の略。薄いこげ茶色。
2.(狐は人をだますとされてきたことから)巧みに人をだます人。悪賢い人。
3.油揚げを使った料理にいう。きつねうどんなど。
4.きつね色の略。薄いこげ茶色。
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狐(きつね)の表現・描写・類語(地上の動物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
狐が、暖かな毛の色を、傾きかけた日に曝 し
芥川龍之介 / 芋粥
(イタチ)まるで小さな火のようにキラめきつつ、彼の姿は見る見る視界のかなたに消えていった。
開高 健 / パニック「パニック・裸の王様 (新潮文庫)」に収録 amazon
落葉のやうな色をしたその獣
芥川龍之介 / 芋粥
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「地上の動物」カテゴリからランダム5
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