傷口から迸 る血潮は、石垣の隙間を漏れる泉のように滾々 として流れ始める
横光利一 / 日輪 ページ位置:41% 作品を確認(青空文庫)
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出血・流血
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前後の文章を含んだ引用
......の底で抱き合う二人の背の上へ、鹿の塊 りがひき続いて落ち込むと、間もなく、雑然として盛り上った彼らは、突き合い蹴り合いつつ次第に静 に死んでいった。そうして、彼らの傷口から迸 る血潮は、石垣の隙間を漏れる泉のように滾々 として流れ始めると、二人の体を染めながら、窪地の底の蘚苔 の中まで滲み込んでいった。 十四 訶和郎 と卑弥呼 を包んだ兵士 たちは、君長 に率いられて、遠巻きに鹿の群れを巻き......
単語の意味
迸る(ほとばしる)
血潮・血汐(ちしお)
迸る・・・(液体が)勢いよく吹き出る。飛び散る。強く流れ出る。
血潮・血汐・・・1.流れ出る血。潮が押し寄せるように流れ出る血。ドクドクと迸(ほとばし)る熱い血。
2.体内を流れる血。激しい情熱や感情のたとえ。
2.体内を流れる血。激しい情熱や感情のたとえ。
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出血・流血の表現・描写・類語(骨・内臓のカテゴリ)の一覧 ランダム5
横面を射ち抜かれたらしく、両方の鼻孔から盥(たらい)の水でもあけるように、血が迸り出た。
火野 葦平 / 麦と兵隊 amazon
アスファルトに、血が流れ出していた。盛り上がるみたいにどろりと。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
血は乾いて、壁土のように、白い皮膚にこびりついていた。
開高 健 / 裸の王様 amazon
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「骨・内臓」カテゴリからランダム5
内出血して膨れたんですよ。血管がグシャグシャなんだ。グシャグシャ。
杉元怜一 / 就職戦線異状なし amazon
口から血が糸を引いている。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
心臓が、空気銃で撃たれていまにも死にそうな小鳥の心臓のように、とくとくと小さく打っている
サン=テグジュペリ / 星の王子さま amazon
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