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(バスは)窓硝子 から間近い両側の商店街の強い燭光を射込まれるので、車室の中の灯りは急にねぼけて見える。その白濁した光線の中を
岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:6% 作品を確認(青空文庫)
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バス
車内
室内に差し込む光
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前後の文章を含んだ引用
......の相手が結局誰だか判らないので、口惜しさに今度は身体が痺 れて来る。 バスは早瀬を下って、流れへ浮み出た船のように、勢を緩めながら賑 やかで平らな道筋を滑って行く。窓硝子 から間近い両側の商店街の強い燭光を射込まれるので、車室の中の灯りは急にねぼけて見える。その白濁した光線の中をよろめきながら、Mの学生の三四人は訣 れて車を降り、あとの二人だけは、ちょうどあいたかの女の前の席を覘 って、遠方の席から座を移して来た。かの女は学生たちをよく見る......
単語の意味
光線(こうせん)
白濁(はくだく)
燭光(しょっこう)
光線・・・光のすじ。光の線。差してくる光。
白濁・・・白く濁ること。
燭光・・・燭(ともしび)の光。
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巨大な棺桶のようなグレイハウンド・バス
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
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くすんだ黄色い車体の内部は硬派な黒い内装
羽田 圭介「ミート・ザ・ビート (文春文庫)」に収録 amazon
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室内に差し込む光の表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
ズボンもプレスがされていて、そこに窓から差しこんだ黄昏の陽が染みのようにあたっていた。
遠藤 周作 / 影法師 amazon
高い窓からルーベンスの絵のように差しこんだ日の光が、テーブルのまん中にくっきりと明と暗の境界線を引いている。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
(暗い室内に)窓からは一昔前のポーランド映画みたいにうす暗い光がさしこんでいた
村上春樹 / ノルウェイの森 amazon
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船は波の動揺のまにまに勝手放題に荒れ狂った。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
車は舌打ちするように激しくスタートして、走り去った。
河野多恵子 / たたかい
天井の低い三等船室の暗がりで、父は水の光に透かしては、私の頭の虱 を取ってくれた。
林芙美子 / 新版 放浪記
水が板のような堅い感じを船底にぶつけ、そのたびに船が浮かび上がる
幸田 文 / おとうと amazon
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すがすがしい涼風が木の間から来て窓の白いカーテンをそっとなでて通るさわやかな天気
有島武郎 / 或る女
四月も半ばだというのに、部屋は冷え冷えしていた。冬のあいだに浸み込んだ冷たさがまだ居座っているようだ。その部屋がそこを訪れる誰をも歓待するまいと堅く心を決めてから、ずいぶん長い歳月が経過したように見えた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
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(雨上がり)洗い立てのブナの葉、洗い立てのクモの巣、洗い立ての空、何もかもが輝いていて、まるで世界が生まれ変わったよう
細田 守 / おおかみこどもの雨と雪 amazon
部屋中がサンルームのように、光に満ちていた。
吉本 ばなな / キッチン「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
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