女王様然とした美しさを纏った女

亜美ちゃんは瞬く間にクラスでもっとも影響力のある女子になった。クラスの女子たちにとって、亜美ちゃんはファッションリーダーであり、ファッション雑誌そのものだ。

園子は、自分のはなびらの大きさにたえかねているような大輪の牡丹をおもわせる。

美女の見本みたいなアーモンド型の瞳

足元にも寄れないほどの大人の女の魅力がある

萎みきった花のようにぐったりしている

女性の漿液（しょうえき）の溢（あふ）れるような女

群を抜いて、肉づきみごとに、こってり膏（あぶら）ののったのが、湯あがりのふぜいで、牡丹花のひらいたように、これでもかと艶っぽく

（恋人に会いたくなる）夕暮れが深まると、 逢いたくなるのだろう、と推測した。きっと彼女の淡さと暗さが、夜になりきれない街の、オパールの夕景に重なり合うのだ。消えてしまう前に捜し出さねば、という気にさせるあの横顔。甘えと拒絶のコントラスト。

女と言うよりまだ表情のどこかに少女の様子を残した娘