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動きの多い空の雲の隙間 から飴色 の春陽が、はだらはだらに射 し下ろす。
岡本かの子 / 雛妓 ページ位置:47% 作品を確認(青空文庫)
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雨上がり・晴れ間がのぞく
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前後の文章を含んだ引用
......しの色が一面に漉 き込まれている。漉き込み剰 って強い塊の花の色に吹き出しているところもある。川幅の大半を埋めている小石の大河原にも若草の叢 の色が和みかけている。 動きの多い空の雲の隙間 から飴色 の春陽が、はだらはだらに射 し下ろす。その光の中に横えられたコンクリートの長橋。父が家霊に対して畢生 の申訳に尽力して架した長橋である。 父の棺輿はしばし堤の若草の上に佇 んで、寂寞 としてこの橋を眺める......
単語の意味
飴色(あめいろ)
春陽(しゅんよう)
飴色・・・半透明の薄く明るい褐色。麦芽のデンプンをメイン材料にして作った昔の水飴の色。
春陽・・・春の日差し。ぽかぽかと暖かい春の陽光。または、春の時節。
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春の日差し・光の表現・描写・類語(春のカテゴリ)の一覧 ランダム5
燦々と金粉を振り撒くような五月の陽光
稲垣 足穂 / 弥勒 amazon
眠気を誘う午後の暖かな日差し
瀬尾 まいこ「そして、バトンは渡された (文春文庫)」に収録 amazon
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雲の流れの表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
雲は前と同じように速いスピードで空を横切っていった。それは南に流され、東京湾の上に出て、更に広大な太平洋に出ていくはずだ。そのあと雲がどのような運命をたどるのかはわからない。死後の魂のあり方を誰も知らないのと同じように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
音を立てないばかりに雲は山のほうから沖のほうへと絶え間なく走り続ける。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
その雲は眼に見える風のようにたえず動いていた。
夏目 漱石 / 明暗 amazon
むくむくと湧き上る雲の流れ
林芙美子 / 新版 放浪記
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強風・暴風の表現・描写・類語(風のカテゴリ)の一覧 ランダム5
林芙美子 / 新版 放浪記
木々の枝が大きく揺れ、道行く人々の服がやたらとはためいているせいでいつもより景色がダイナミックに見えるような感じがする強い風の日
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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雨上がり・晴れ間がのぞくの表現・描写・類語(晴れ・曇りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
小屋を出ると草原も、さっき身をかくした林も金色の光にかがやき、樹々の葉が砂のように乾いた音をたてて鳴っています。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
(雨上がり)洗い立てのブナの葉、洗い立てのクモの巣、洗い立ての空、何もかもが輝いていて、まるで世界が生まれ変わったよう
細田 守 / おおかみこどもの雨と雪 amazon
だんだん白い雲の 薄れて行く、そして 青磁色 の空の 拡がるのを 眺めている
志賀 直哉 / 焚火「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
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「春」カテゴリからランダム5
桜の花びらが小さな蝶のように地面に舞い降り始めた
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
「晴れ・曇り」カテゴリからランダム5
南へ低くなった日がそれを覗くように射しかけた。
長塚 節 / 土 amazon
空は青ペンキを撒いたかのように綺麗な青色をしていて、逃げ遅れた小さな雲が、西の方に浮かんでいるだけだった。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
「空・中空」カテゴリからランダム5
その月の色は私たちが時たま鶏卵の中に発見するような、黄身が赤みがかったものに似ていた。
庄野 潤三 / 相客「プールサイド小景・静物 (新潮文庫)」に収録 amazon
森の上部の線のあたりが暗く、それに比べて空が明るくなって月が後の森を出てその半月形の一部を森の上に現わすと、辺りの松や熊笹や穂のある雑草の上に、冷気の層が、音をたてて下りてくるかのように思われた。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
氷のごとく澄める月影
高山 樗牛 / 瀧口入道 amazon
月の光のとどかぬ暗い細い家の路地から小さい白い犬が飛び出して来て急に月光の下に出て来たのできらりと光ったように見え
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
澄みきった空が、生絹(すずし)のようなちぎれ雲を高く浮かべる
落合 恵子 / センチメンタル・シティ amazon
「風」カテゴリからランダム5
〈天婦羅〉という単語ひとつが、風に千切れて四階の十和子にまで届く。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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