江戸を、立った頃は、もう底まで行ったやくざ者と、自分の堕落 を嘆いたものだったが、今を省 みると、それから更に、一歩も二歩も、やくざの沼に辷 り込んでいる。
吉川英治 / 無宿人国記 ページ位置:61% 作品を確認(青空文庫)
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......、底のねえものだ) と、一角は、自分で自分の早い転落を、あきれた眼で、ながめられた。 千坂兵部 に、 (人間も三十に近いとなれば――) と、心機の一転を啓発されて、江戸を、立った頃は、もう底まで行ったやくざ者と、自分の堕落 を嘆いたものだったが、今を省 みると、それから更に、一歩も二歩も、やくざの沼に辷 り込んでいる。 (己惚 れではなく、人並以上の腕を持つ一角が――) と、腐ってゆく、身の脆 さを、殊に、若さを、口惜しく思わぬでもないが、どうにもならない――宿命的なものが、折角、......
単語の意味
嘆く・慟く・歎く(なげく)
嘆く・慟く・歎く・・・1.悲しみやの怒りの気持ちを強くあらわす。ひどく悲しむ。悲しんで泣く。
2.満たされない思いにため息をつく。嘆息(たんそく)する。
3.世の風潮などに心を痛めて憤る。慨嘆(がいたん)する。
4.心から切に願う。願う。強く望む。躍起(やっき)になる。
2.満たされない思いにため息をつく。嘆息(たんそく)する。
3.世の風潮などに心を痛めて憤る。慨嘆(がいたん)する。
4.心から切に願う。願う。強く望む。躍起(やっき)になる。
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遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
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