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ぞっとするような、自分の内側にある厭(いと)わしい記憶が群らがって来る。網
の一端を鉤にかけてしまうと全体がやがて水の中から上って来る時のように、つながって群らがって押しよせる。
伊藤 整 / 火の鳥 作品を確認(amazon)
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心の傷・トラウマ
失われた記憶がよみがえる
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単語の意味
鉤(かぎ)
鉤・・・先の曲がった金属製の道具の総称。曲がった部分に物をひっかけて使う。手術用なら組織に、漁具なら魚や貝にひっかける。武器として敵をひっかけるものもある。フック。ちなみに、かぎかっこ(「」)は、鉤の形をしたかっこという意味。
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それは廃船についた牡蠣のように、彼の意識の壁にとんでもなく強固にへばりついていた。どれだけ振り落とそうとしても、洗い流そうとしても、はがすことはできなかった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
この数週間に起きた様々な出来事がエンドレステープのように頭を巡り、酔いに拍車をかける
原田 宗典 / 十九、二十(はたち) amazon
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失われた記憶がよみがえるの表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
まっ黒な過去のドアがかすかにきしんで、最初の曙光が射しこんでくる
ウィリアム・アイリッシュ / 黒いカーテン amazon
記憶していたことさえ知らずにいたある記憶が、意識の底の暗闇から遊離してゆっくりと浮かび上がってくる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
姉のその言葉に触発されたかのように、心の奥底でうごめくものがある。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
弾かれたように、頭の中に風景が広がった。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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(心の闇)彼の心の一部はまだ、夜よりもずっと暗い、取り返しのつかない深い所にひとりでとどまっていて、その暗黒には誰もたどり着けないのだ。
吉本ばなな / うたかた「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
(記憶喪失後、昔の写真アルバムを見るがはっきり思い出せない)本棚から、アルバムを出した。 記憶が最も混乱していたころ、私は何度もここに来て、ひとりで、夜中の台所でこれを開いた。 見れば見るほど近くて遠く、懐かしさやもどかしさがいつも 焦りになって襲ってきた。前世のふるさとを訪れたりしたらこういう気持ちがするのかな、と思った。 私の顔をした私が、私よりもずっと私らしく笑っていたり、もういない妹が私のスカートのすそをつかんでいたり、そういう感じ。 まるで目に見えない世界が、この世のどこか決して届かないところでそのまま息づいているようなせつない感じ。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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