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私が書いている物語の娘に附与したい性格を囁 いて呉 れそうな一光閃 も、一陰翳 もこの河面からは射 して来ない。
岡本かの子 / 河明り ページ位置:8% 作品を確認(青空文庫)
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アイデアが出ない・生みの苦しみ
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前後の文章を含んだ引用
......いうことだの、木履 のように膨れて黒いのは達磨 ぶねということだの、伝馬船 と荷足 り船 の区別をも教えて貰った。 しかし、そんな智識が私の現在の目的に何の関りがあろう。私が書いている物語の娘に附与したい性格を囁 いて呉 れそうな一光閃 も、一陰翳 もこの河面からは射 して来ない。却 ってだんだん川にも陸の上と同じような事務生活の延長したものが見出されて来る。私がこういう部屋を望んだ動機がそもそも夢だったのだろうか。 すでにこの河面に嫌厭 た......
単語の意味
陰影・陰翳(いんえい)
光閃(こうせん)
陰影・陰翳・・・1.影のこと。日が当たっていない暗いところ。
2.1が転じて、具体的に説明されていない部分。味わうことで理解できる、変化や含み。ニュアンス。「陰影に富む文章」
2.1が転じて、具体的に説明されていない部分。味わうことで理解できる、変化や含み。ニュアンス。「陰影に富む文章」
光閃・・・光の閃(ひらめ)き。瞬間的に発する光。「閃き」は「一瞬、鋭く光ること」。
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尊い一つの魂が母胎を破り出ようとして苦しんでいる
有島武郎 / 生まれいずる悩み
ビールが出てくるまでに十分かかった。僕はそのあいだ椅子の肘かけの上で頰杖をついて目を閉じていた。何も思いつかなかった。目を閉じていると、何百人もの小人がほうきで頭の中を掃いているような音がした。いつまでたっても彼らは掃きつづけていた。ちりとりを使うことを誰も思いつかないのだ。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
どれだけ考えたところでどんなうまい考えも浮ばなかった。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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同じ容態に違った処方をする多くの医者たちの間を往復するような愚かさを繰り返す
中島 敦 / 悟浄出世 amazon
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