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バルビゾンの村に入る手前の広々とした畠は、ミレーの〈晩鐘〉の風景といまも変らない。バルビゾンの村は、昔と変らず落ちついたたたずまいの中にひっそりとしていた。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 ページ位置:96% 作品を確認(amazon)
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田舎(いなか)
街や村の雰囲気・印象
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前後の文章を含んだ引用
......フランスの田舎はなだらかな平野で心がなごむ。小川にクレソンが浮いている。花に囲まれた水車小屋やジャン・コクトーの眠る教会などみてから、夕方、バルビゾンについた。バルビゾンの村に入る手前の広々とした畠は、ミレーの〈晩鐘〉の風景といまも変らない。バルビゾンの村は、昔と変らず落ちついたたたずまいの中にひっそりとしていた。 バ・ブレオというホテル・レストラン、入口がバーになっていて、暖炉には火がもえていた。中庭の三方は、三階建て木造のホテルになっている。外は少し冷えていたので、暖......
単語の意味
風景(ふうけい)
晩鐘(ばんしょう)
風景・・・自然の景色。目の前に広がる眺め。その場の情景。
晩鐘・・・晩(=夕暮れ)に鳴らす寺の鐘。夕方につく鐘の音。昏鐘(こんしょう)。暮鐘(ぼしょう)。入相(いりあい)の鐘。 ⇔ 暁鐘(ぎょうしょう)。
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田舎(いなか)の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
茶畑の 畝 が整然と拡がる風景を見渡す。何という肥沃な大地だろうとちえ子は思った。 六年前、初めて恋人の故郷を訪れたときには少し意外な気がしたものだが、いま考えてみれば、いかにも世間知らずの夫を 育んだ土地である。一点の 翳りもなく、ただひたすら整然とした、涯しもない大地。豊饒で、そのくせどこか無意味な感じのする、描かれた絵のような風景。
浅田次郎 / うらぼんえ「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
真直ぐに落ちてくる広く太い光線、塩気を含んだ南からの風、稲のむせかえるようなにおい、それらのこの故郷ならではの手触りが、何かの拍子に掻き消えてしまいそうで心もとない
高樹のぶ子 / その細き道(追い風) amazon
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街や村の雰囲気・印象の表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
小春日和の街を見渡すと、伸子はホテルの部屋の窮屈さを頭の中に感じた。
宮本百合子 / 伸子
(青空の)その蒼の下で村はのどかに息づいているようであった。
阿刀田 高 / 蒼空「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
糸のように細い町筋を、古着屋や芸者屋が軒をつらねている。
林芙美子 / 新版 放浪記
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「家・建物」カテゴリからランダム5
そこは二階と云ってもちゃんとした部屋ではなく、いわば屋根裏の物置であった。
宮本百合子 / 伸子
(建物が)自分に向って生きもののように大きく全身を開いているのを感じた。
安岡 章太郎 / 海辺の光景 amazon
「地上・陸地」カテゴリからランダム5
薄い茄子色の夕空を背景に、丘の疎林が影絵のようにくっきり浮く
原田 康子 / 挽歌 amazon
平地から突然下方に折れ曲がった崖の縁 が、地球の傷口のように底深い口をあけている。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
一瞬にして心が浮き立つ眺めだった。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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