ここにおるわたしに向けてしゃべってるというよりは、なんだかそもそもわたしが見えてすらないような感じがあり、それが大変にこの雰囲気の空振り感を増幅している
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 ページ位置:30% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
饒舌・喋りまくる
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......余分な肉、なくなったしなあ」と笑う巻子は確かにこの数年でがりがりになってもうてるのは確かであって、さっきから感じてる違和感は何かとぼーっと考えるに、それは巻子はここにおるわたしに向けてしゃべってるというよりは、なんだかそもそもわたしが見えてすらないような感じがあり、それが大変にこの雰囲気の空振り感を増幅しているのであって、じゃあなぜわたしはここにおるのに巻子はそれを感じてないようなそんなことがあるのかと考えても、「そうそうそれからこれは大事なことやねんけど、シリコンを......
ここに意味を表示
饒舌・喋りまくるの表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(しゃべり過ぎにうんざり)二匹の幼虫のように途切れることなくくねっている唇を、人差し指と親指でつまんで潰したくなる。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
とにかく誰かをつかまえて一日中喋り続けていた。それはもう、少しでも黙っていると息が止まってしまうのではないかという不安に突き上げられたような、切羽詰まった喋り方で、相手をする人間の神経を鉛のように疲れさせた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
良枝はかれこれ一時間以上も、休みなくしゃべり続けている。はしゃいでいるふうにも見えるが、そうではあるまい。久しぶりに二人きりになって、良枝はまじめな会話を怖れている。
浅田次郎 / オリヲン座からの招待状「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「声・口調」カテゴリからランダム5
トラクターのエンジンがかかったような笑い声
レイモンド チャンドラー / 湖中の女 amazon
噴き出させる
太宰治 / 人間失格
唐辛子を舐めすぎたときのような嗄れ声
井上 ひさし / イサムよりよろしく amazon
同じカテゴリの表現一覧
声・口調 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ
感覚表現 大カテゴリ
人物表現 大カテゴリ