翌日は果していい天気だった。ジリジリと照りつけられる一日が 想われるような朝だった。

抜けるように明るく架っている空

濃い藍色（あいいろ）に煙りあがったこの季節の空

洗濯日和の午前の柔らかい日差しの中

ひかりの粒をたくさん含んだ空

数キロ先まで広がる開発地の建造中の建物一つ一つに目を這わす。朝と夕、日光がかすかな赤味を帯びているとき、それらの輪郭は遥か遠くの山々の稜線と重なり、神々しく映るのだ。

時刻は昼らしく、天井の明かりからまっすぐに日が差し込んでいた。光は何本かの太い柱となって床から直立し、その中で細かな塵が舞っているのが見えた。その光の柱は刃物で切り取られたようにくっきりと鋭角的で、南国の太陽の激しさを部屋の中に送り込んでいた。光のない部分は暗く冷やかだった。そのさまあまりにも対照的だった。まるで海底にいるみたいだな、と僕は思った。

月明りがくっきりと差し入り、黄ばんだ 漆喰 の壁には、ステンドグラスの七色の光が、幻燈のような紋様を描いていた。

午後の強い日差しが幻想的なしぶきのようにリノリウムの床に降り注いでいた。

太陽の光の温かみが、露出した肌にじかに優しく感じられる