私は、私の魂を喰いに来た鬼が出て行くかのように、その後姿を見送った。
夢野久作 / ドグラ・マグラ ページ位置:93% 作品を確認(青空文庫)
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人を見送る
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前後の文章を含んだ引用
......の毒で御座います……ヘイヘイ……ヘイ……どうぞ御ゆるりと……」 禿頭 の小使は冷めた方の茶瓶を提 げて、曲った腰を一つヤットコサと伸ばしつつ、ヨチヨチと出て行った。私は、私の魂を喰いに来た鬼が出て行くかのように、その後姿を見送った。 小使が出て行ったあとの扉 がガチャガチャと閉まると、私は又、思い出したようにグッタリとなった。長い長いふるえた呼吸 を腹の底から吐き出しながら、大卓子 に両肱を......
単語の意味
後ろ姿・後姿(うしろすがた)
後ろ姿・後姿・・・後ろから見た姿。後ろ手(うしろで)。
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ホームの端っこに立って、汽車が見えなくなってもずっと汽笛の消えるまで敬礼しとったっけ
浅田次郎 / 鉄道員(ぽっぽや)「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
生垣の続く、長い一本道を せき は一度も振り返らず、だんだんに遠ざかって行った。
志賀 直哉 / 雨蛙「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
窓から手を振った。 見送るものの胸に一瞬刻印される「死」の香りがするさみしさの陰影は、ほんとうに見送られるものと同一だろうか?
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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有島武郎 / 或る女
私の目をまたのぞき込んだ。ぞくっとした。古井戸の底の暗い水面みたいな深さだった。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
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