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拒絶は怖いもので、自分自身の存在価値が突き飛ばされたような気持ちになる。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 ページ位置:92% 作品を確認(amazon)
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無視される(いじめ)
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......ゃん」 緊張して声が掠れた。「あのね、どうしても伝えたいことがあって」「……」 信子ちゃんは私を無視してお弁当を食べ続けた。 緊張で足が震えそうだった。やっぱり拒絶は怖いもので、自分自身の存在価値が突き飛ばされたような気持ちになる。 私は自分から流れ出た星屑でできた水を思い出していた。初潮を迎えたんだから、と私は自分で自分に言い聞かせた。それも、肉体に従ってただ垂れ流す初潮ではなく、自分の......
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拒絶は怖いもので、自分自身の存在価値が突き飛ばされたような気持ちになる。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
小川さんたちの無視が静かなものだったせいか、私は思ったほどには傷つけられずに済んだ。 時折吐き捨てられる「死ね」「きもい」という言葉だけが、しんしんと、教室の中を降ってくる。その言葉は、静かに、私の内側に降り積もっていく。 その雪みたいな言葉たちと、無視という沈黙。私がされたのはそれだけで、何かとからかわれて標的にされている馬堀さんに比べれば、随分とラッキーだった。 枠から外れてみると、学校は随分と静かな世界だった。あんなに賑やかだった休み時間の騒ぎ声も、テレビの砂嵐のような意味のない雑音に変わった。 騒がしくてあわただしい教室の中で、私の時間だけが、やけにゆっくりと流れていた。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
いつも休み時間は小川さんと大声で笑っていた若葉ちゃんが、今では、机の上で、シャープペンシルを必死に弄くりまわして、教室の声が届かない場所へ行こうとしているみたいだった。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
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なんとか保っていた水原との信頼関係に、いま、はっきりと黄信号が点灯した
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
親子づれは倦怠期の夫婦のように見えた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
彼等は、線路の上を後から押されるトロッコのように、動くのだった。
野間 宏 / 哀れな歓楽「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
謝礼はちゃんとしたほうがいいぞ。こっちが引け目を感じないようにな
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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