自分の冷ややかなものが邪魔をして、女の心を寄せつけない
吉川英治 / 八寒道中 ページ位置:38% 作品を確認(青空文庫)
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冷たい性格
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......に描いていた。 お稲と賛之丞と――その仲も、しきりと彼は想像してみた。 小篠 までの、平坦 な道のように、三五兵衛とお稲の話は、一向それ以上すすまなかった。ここでも自分の冷ややかなものが邪魔をして、女の心を寄せつけないのだ。承知はしているが、それだけはどうにもならない三五兵衛であった。 けれど、他人行儀な、今のような会話でも、それが、お稲の白い息にまじって唇 を出ると、何か、色......
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型に押し込まれて、自由を奪われてしまった去勢された馬のように、感受性を失って
葉山 嘉樹 / 海に生くる人々 amazon
人の困る時には大きな声で笑うだろう。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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(春の風景の)あまりのみずみずしさに、私は自分の内側がかさかさしていることを感じずにはいられなかった。私の心にどうしても春の風景は入ってこない。シャボン玉のようにくるくると表面に映るだけだ。人々はみな髪を光にすかして幸福そうにすれ違ってゆく。すべては息づいて、柔らかな陽ざしに守られながら輝きを増してゆく。生命にあふれ出すきれいな光景の中で、私の心は冬枯れの街や、夜明けの川原を恋しく思う。このまま、こわれてしまいたいと思う。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
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