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つくつく君 は悲鳴を揚げて、薄い透明な羽根を縦横無尽に振う。
※備考※ 蝉がもがく
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:51% 作品を確認(青空文庫)
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あがく・ジタバタする
蝉(せみ)
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前後の文章を含んだ引用
......引っ掻 いても確然たる手答がない。蝉取りの妙味はじっと忍んで行っておしい君 が一生懸命に尻尾 を延ばしたり縮 ましたりしているところを、わっと前足で抑 える時にある。この時つくつく君 は悲鳴を揚げて、薄い透明な羽根を縦横無尽に振う。その早い事、美事なる事は言語道断、実に蝉世界の一偉観である。余はつくつく君を抑える度 にいつでも、つくつく君に請求してこの美術的演芸を見せてもらう。それがいやにな......
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あがく・ジタバタするの表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
庭鳥(にわとり)のようにばたばたする
井伏 鱒二 / 多甚古村 amazon
あがけばあがくほど底のない深さに身を没してしまう
円地 文子 / 朱を奪うもの amazon
死にかかった蛙 のように、ただもがいて
芥川龍之介 / 蜘蛛の糸
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蝉(せみ)の表現・描写・類語(昆虫・虫のカテゴリ)の一覧 ランダム5
遠い林の中でニイニイ蝉が痺れるような声で鳴いている。
古井 由吉 / 谷「川端康成文学賞全作品〈2〉」に収録 amazon
なぜこれがひぐらしだと分かるのかと言えば、夕方の効果音として映画やゲームでお馴染みだからだ。カナカナカナという切なげな鳴き声は、実際には周囲360度からまんべんなく響いてきて、映画よりも余程映画らしい。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
蟬が雨降りみたいに鳴きまくり
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
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ひしめく蠅が、漣(さざなみ)が渡るように揺れて動く
大岡 昇平 / 野火 amazon
植え込みのてんとう虫は、茎のこちら側から裏側へ、裏側から表面へと移動しながら、上を目指した。長い茎を、螺旋階段を模すように、くるくると回り込みながら、上昇していく。祝福を誰かに届けるために、せっせと駆け上がるかのようだ。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
(こおろぎの)雄の、羽根を擦り合せている音は、まるで小声で女を呼ぶような甘くて物悲しいものであった
林 芙美子 / 泣虫小僧 amazon
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