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岡本かの子 / 巴里祭 ページ位置:81% 作品を確認(青空文庫)
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きたない(よごれ・シミ)
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前後の文章を含んだ引用
......吉の腕を引き立てゝ人を掻き分けながらルュ・ド・ラップの横町へ入って行った。 ただ燻 ぼれて、口をいびつに結んで黙りこくってしまったような小さい暗い家が並んでいた。漆喰壁 には蜘蛛の巣形に汚点 が錆 びついていた。どこの露地からも、ちょろ/\流れ出る汚水が道の割栗石の窪 みを伝って勝手に溝を作って居る。それに雨の雫 の集りも加わって往来にしゃら/\川瀬の音を立てゝいた。ベッシ......
単語の意味
蜘蛛(くも)
錆・銹・鏽(さび)
蜘蛛・・・クモ目の節足動物の総称。8本足で体は袋状。尻から糸を出す。ほとんどの種は糸を使って巣を張り、そこに虫を捕らえて食べる。
錆・銹・鏽・・・金属が空気に触れたり水に濡れたりして傷み、赤茶色や青白色に変色し脆(もろ)くなったもの。空気中や水中で金属が酸化し表面にできる、酸化物質や水酸化物質。
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きたない(よごれ・シミ)の表現・描写・類語(状態・状況のカテゴリ)の一覧 ランダム5
天井のしみの真ん中に止まった。それはこの前見た時より一回り大きくなっているようだった。何種類もの絵の具を混ぜたような暗い色が、天井を丸く染めていた。鼓動を小刻みに震わせる羽が、しみの中に透明に浮き出ていた。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
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林芙美子 / 新版 放浪記
面白半分に、釣り糸を垂れてみたら、ぞっとするほど魚が食いついてきて、自分が水中に引きずり込まれる。そういう恐怖を感じた。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
初回原稿は、第二社会面に回されて惨めな姿を晒していた。《…略…》今さら一面に復活させることもできない。連載企画は、いわば「死産」してしまったようなものだった
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
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