一人むす子と離れて来た母親に取って、バスは、寂寥 を護 って呉 れる団欒的 な乗りものだった。
岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:3% 作品を確認(青空文庫)
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バス
孤独・一人ぼっち
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前後の文章を含んだ引用
......気持がこうしていると、湯に入ってほごれるようだった。右を見ても左を見ても、日本人の顔を眺められるのは、帰朝者だけが持つ特別の悦 びだった。 わけてかの女のように、一人むす子と離れて来た母親に取って、バスは、寂寥 を護 って呉 れる団欒的 な乗りものだった。この点では、電車は、まだ広漠とした感じを与えた。 バスは、ときどき揺れて、呟 き声や、笑い声を乗客に立てさせながら、停留場毎に几帳面 に、客を乗り降りさせて行く。山......
単語の意味
寂寥(せきりょう)
寂寥・・・人気がなくて、寂しい感じ。心が満たされず寂しい感じ。寂寞。
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バスの表現・描写・類語(乗り物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ぷしゅうと空気の抜けるような音がして、バスが走り出す。一番うしろの席に並んで座ったから、揺れが大きい。
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
巨大な棺桶のようなグレイハウンド・バス
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
往還のアスファルトに響いて多摩川通いのバスが揺れながら来た。
岡本かの子 / 母子叙情
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孤独・一人ぼっちの表現・描写・類語(寂しい・喪失感のカテゴリ)の一覧 ランダム5
私は孤独であった。恐ろしいほど、孤独であった。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
独り坂道を馳(か)けおりた少年の日のように孤独
高橋 和巳 / 我が心は石にあらず amazon
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灰色の雲の中をB29が鈍い眠い音をたてて、何時までも飛んでいた
遠藤周作 / 海と毒薬 amazon
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穴の中におちこむような孤独を味わっていた。
林 芙美子 / 浮雲 amazon
崖からつきおとされたように寂しくなる
島尾 敏雄 / 死の棘 amazon
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