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要するに決断を先送りにして、周りの空気に流されながら行き先を決めていくタイプだな。行きたくもない高校に通い、吸いたくもない煙草を吸い、やはりみんなが行くからという理由で名前も聞いたことのない私立の大学を卒業する。そうしてろくな志もないくせに会社員になって、ずるずると生活をするんだよ。退屈な日常に嫌気がさして、で、賭けごとに手を出して、またずるずると落ちていくタイプだ
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 ページ位置:31% 作品を確認(amazon)
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流される、他人任せの暮らし(日々)
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......るずる人だ」「ズルズル人?」久遠が聞き返す。 何だそれは、と成瀬も眉をひそめた。「ずるずる生きているんだよ」「馬鹿馬鹿しい」成瀬は噴き出す。変なネーミングだ。「要するに決断を先送りにして、周りの空気に流されながら行き先を決めていくタイプだな。行きたくもない高校に通い、吸いたくもない煙草を吸い、やはりみんなが行くからという理由で名前も聞いたことのない私立の大学を卒業する。そうしてろくな志もないくせに会社員になって、ずるずると生活をするんだよ。退屈な日常に嫌気がさして、で、賭けごとに手を出して、またずるずると落ちていくタイプだ」「写真を見ただけでよくそこまで分かるね。さすが響野さんだ」久遠がからかう。「私は何でも分かるよ。今度の現金輸送車の襲撃だってこの男が主犯じゃないさ」「それは俺......
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人生は道じゃない《…略…》ルートも標識もない、茫洋たる大海原だ。俺たちはそこで、でかい魚にでもつかまって、大きな流れに身を任せている
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
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真由は引退してから定職につかず、アルバイトをしながら彼と 同棲 していた。あまりにも長い間それが続いたので、私も母も、彼らが結婚していないことすら忘れてしまっていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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