梶井基次郎 / 泥濘 ページ位置:87% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
ものが擦れる音
足音・靴音
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......ない声を聞いた。…… 有楽町から自分の駅まではかなりの時間がかかる。駅を下りてからも十分の余はかかった。夜の更 けた切り通し坂を自分はまるで疲れ切って歩いていた。袴 の捌 ける音が変に耳についた。坂の中途に反射鏡のついた照明燈が道を照している。それを背にうけて自分の影がくっきり長く地を這 っていた。マントの下に買物の包みを抱えて少し膨 れた......
ここに意味を表示
ものが擦れる音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
リンゴの入った紙袋が、ささやくような音を立てた。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
士卒たちが坐りなおすと具足と具足の触れる音がした。それは何となくきな臭いような感じの物音。
井伏 鱒二 / さざなみ軍記 amazon
身体と布のこすれ合うぼやけた音
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
ケースの中で色鉛筆が、かたかたとつぶやくように鳴った。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
私の帰る足音に、あわててかくす包み紙のパリパリする音が茶の間にひろがる
萩原葉子 / 蕁麻の家 amazon
このカテゴリを全部見る
足音・靴音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
外出用のスニーカーが一歩歩くたび、きゅっきゅっと鳴り、その音が夜道に響いた。
滝口 悠生 / 死んでいない者 amazon
風の向きでときどき耳に立つ遠くの町の群衆の足音が、潮でも寄せて来るよう
徳田 秋声 / あらくれ amazon
前に立って廊下を歩いていく彼女の歩幅は広く、靴音は誠実な鍛冶屋が早朝から立てる音のように硬く、的確だった。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
このカテゴリを全部見る
「音の響き」カテゴリからランダム5
旧式のクーラーと換気扇が競うように耳障りな音を立てている
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
静けさがあたりを支配し、あたかも深い水底にでも陥ったような心地
豊島 与志雄 / 理想の女 amazon
「歩く・歩き方」カテゴリからランダム5
まるで弾着の延びる早さを、駈けて 凌駕 することが出来るかのように(戦場に駈けていく)
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
なまめかしい足もとを想わせる、日和下駄の薄刃のキッキッといきに鳴っている音
高見 順 / 如何なる星の下に amazon
女王のようにゆったりと丘のほうに歩いて行く
山本 有三 / 波 amazon
同じカテゴリの表現一覧
音の響き の表現の一覧
歩く・歩き方 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ