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実際に臨むといやにへえへえする。主人のおやじはその昔場末の名主であったから、上の者にぴょこぴょこ頭を下げて暮した習慣が、因果となってかように子に酬 ったのかも知れない。まことに気の毒な至りである。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:73% 作品を確認(青空文庫)
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血は争えない(親から受け継いだ性質)
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前後の文章を含んだ引用
......がある。御上 の御威光となると非常に恐しいものと心得ている。もっとも理論上から云うと、巡査なぞは自分達が金を出して番人に雇っておくのだくらいの事は心得ているのだが、実際に臨むといやにへえへえする。主人のおやじはその昔場末の名主であったから、上の者にぴょこぴょこ頭を下げて暮した習慣が、因果となってかように子に酬 ったのかも知れない。まことに気の毒な至りである。 巡査はおかしかったと見えて、にやにや笑いながら「あしたね、午前九時までに日本堤 の分署まで来て下さい。――盗難品は何と何でしたかね」 「盗難品は……」と云いか......
単語の意味
至り(いたり)
至り・・・1.物事の行き着くところ。これ以上ない状態。極限。
2.その結果。それゆえに。「若気の至り」
2.その結果。それゆえに。「若気の至り」
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血は争えない(親から受け継いだ性質)の表現・描写・類語(性格・態度のカテゴリ)の一覧 ランダム5
争えないものは、血すじだ、親から生みづけられている人間の血の運命だ。
吉川英治 / 無宿人国記
実際に臨むといやにへえへえする。主人のおやじはその昔場末の名主であったから、上の者にぴょこぴょこ頭を下げて暮した習慣が、因果となってかように子に酬 ったのかも知れない。まことに気の毒な至りである。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
あいつもだんだんお袋に似てくるな、と僕は思った。女というのはまるで鮭みたいだ。なんのかのと言ったって、みんな必ず同じ場所に戻りつくのだ。
村上春樹 / ファミリー・アフェア「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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使い古したハンカチでも棄てるように無造作に扱う
徳永 直 / 太陽のない街 amazon
結婚後、早苗に対して、蒔野は飽くまで優しかった。深く信頼していて、時折、感謝が足りないのではと不安になったように、濃やかな気づかいを見せた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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