岸杭がちょっと虫 ばんだように腐 ったところへ渡り鳥のふんらしい斑 がぽっつり光る。
岡本かの子 / 巴里の秋 ページ位置:3% 作品を確認(青空文庫)
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腐る
鳥のフン
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前後の文章を含んだ引用
セーヌの河波 の上かわが、白 ちゃけて来る。風が、うすら冷たくそのうえを上走り始める。中の島の岸杭がちょっと虫 ばんだように腐 ったところへ渡り鳥のふんらしい斑 がぽっつり光る。柳 が、気ぜわしそうにそのくせ淋 しく揺 れる。橋が、夏とは違ってもっとよそよそしく乾くと、靴 より、日本のひより下駄 をはいて歩く音の方がふさわしい感じである。巴里に秋が来たのだ。いつ来たのだろう、夏との袂別 をいつしたとも見えないのに秋......
単語の意味
斑(まだら・むら・ぶち)
斑・・・1.下地の色とは違う色が、不規則に混じっている模様。いろいろな色や濃淡の入りまじっている模様。また。そのさま。
2.1が転じて、ある現象が現れたり、現れなかったりすることのたとえ。はっきりした部分とそうでない部分があるのたとえ。
2.1が転じて、ある現象が現れたり、現れなかったりすることのたとえ。はっきりした部分とそうでない部分があるのたとえ。
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(腐ったシュークリーム)シュークリームを二つに割った時初めて、それが特別なシュークリームだと分った。卵や砂糖やミルクの甘い匂いはどこにもなくて、熟れてないグレープフルーツのような酸っぱい匂いがした。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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バネじかけで動くブリキ細工のオモチャのようにギクシャクと羽を動かすエトピリカ(海鳥の一種)
本多 勝一 / きたぐにの動物たち amazon
弾丸のように擦過して行く川烏
梶井基次郎 / 温泉
「チチババチバチバ」という可愛らしい雲雀の声
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泥は脛まであった。ずるずる入る足裏は、固定した基盤に触れなかった。そこまで踏みおろした泥の厚さで、やっと支えている、そういう不安定な感じであった。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
何もかもが白紙へつく墨のように目新しい経験
平林 たい子 / 鬼子母神「筑摩現代文学大系 (41) 平林たい子・円地文子集 地底の歌 こういう女 嘲る 盲中国兵 鬼子母神 私は生きる 花散里 ひもじい月日 くろい紫陽花 男のほね 妖 二世の縁 他」に収録 amazon
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