海にタタキ込んでやっても足りない
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:23% 作品を確認(青空文庫)
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憎悪・憎しみ
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前後の文章を含んだ引用
......ゆがめて、唾 をチェッとはいた。癖だった。 学生は給仕からきいたことが、すぐ頭にきた。自分が現に手をかけて殺した四、五百人の労働者の生命のことを、平気な顔で云う、海にタタキ込んでやっても足りない奴だ、と思った。皆はムクムクと頭をあげた。急に、ザワザワお互に話し出した。浅川はそれだけ云うと、左肩だけを前の方に振って、出て行った。 行衛 の分らなかった雑夫......
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