とげとげしい櫨 の梢が、眼に痛く空を刺してゐる
芥川龍之介 / 芋粥 ページ位置:47% 作品を確認(青空文庫)
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枝
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前後の文章を含んだ引用
......を歩ませてゐる。両側の人家は、次第に稀になつて、今は、広々とした冬田の上に、餌をあさる鴉 が見えるばかり、山の陰に消残つて、雪の色も仄 に青く煙つてゐる。晴れながら、とげとげしい櫨 の梢が、眼に痛く空を刺してゐるのさへ、何となく肌寒い。 「では、山科 辺ででもござるかな。」 「山科は、これぢや。もそつと、さきでござるよ。」 成程、さう云ふ中に、山科も通りすぎた。それ所で......
単語の意味
櫨・黄櫨(はぜ)
櫨・黄櫨・・・ハゼノキの別名。落葉高木で、秋になると葉が赤く染まる。
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巨人が大きな鋏(はさみ)で刈りとったように、短く切り揃えられた梢
宮尾 登美子 / 楊梅(やまもも)の熟れる頃 amazon
竹は苦しい呼吸をするように小さな枝が一つずつぴらりぴらりと動いて
長塚 節 / 土 amazon
大きな樹の枝が、頭に蔽(おお)い被さるように空を遮る
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獣の背中の毛のようにきらめく雑草の広がり
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