(九九式手榴弾)当時は樺色と呼ばれた、その薄暗いオレンジの六角の鉄の筒
中村文則 / 教団X ページ位置:30% 作品を確認(amazon)
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爆弾・手榴弾
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前後の文章を含んだ引用
......させたまま一時間ほど生きた同僚を見ていたからです。覆い被さる枝々はねじれ、葉の茂りは風もなく動かない。肌を切るほど生い茂る草の地面に手榴弾を置き、見つめながら、当時は樺色と呼ばれた、その薄暗いオレンジの六角の鉄の筒を見つめながら、私は自分の死ぬ理由を考えていました。頰に手を当てると一つ一つの歯の位置がわかるほど落ち窪んでいました。人生の、総括です。 私は戦争で死ぬ。無能な......
単語の意味
鉄(てつ・くろがね)
鉄・・・1.金属元素のひとつ。元素記号Fe、原子番号26。銀色の金属。湿った空気中では錆(さび)を生じやすい。錆(さ)びると褐色になる。安価で加工しやすく最も利用価値の高い金属。
2.堅くて強いことのたとえ。「鉄の意志」
2.堅くて強いことのたとえ。「鉄の意志」
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冷たく光る刀身は、抜けばたちまち大気中の蒸気を表面に集めるが、それは一点の曇りもない清冽な肌合いを持ち、たぐいなき刃には歴史と未来が秘められている。そり返った細身の背は、精妙と優雅さと最大の強度を一つに結ぶ。これらのすべてが私たちに力と美、畏敬と恐怖の混在した感情を抱かせるのである。
新渡戸稲造 訳:岬龍一郎「いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 (PHP文庫)」に収録 amazon
ありったけの機銃弾を撃ち込んだ。P 51 は腹から黒い煙を噴くと、山の方に墜ちていった。
百田尚樹「永遠の0」に収録 amazon
(散弾銃)銃は砂袋のように重く、夜の闇のように黒々としていた。
村上春樹 / パン屋再襲撃「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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