TOP > 人物表現 > 攻撃 > 刃物で人を切る(刺す)
ただ、一突き――あの赤く皮のたるんでいる頸 を、ただ、一突き突きさえすれば、それでもう万事が終わってしまう。突き通した太刀 のきっさきが、畳へはいる手答えと、その太刀の柄 へ感じて来る、断末魔の身もだえと、そうして、また、その太刀を押しもどす勢いで、あふれて来る血のにおいと
芥川龍之介 / 偸盗 ページ位置:42% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
刃物で人を切る(刺す)
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......、こう高らかに、あざわらった。が、それと同時に、このおやじを殺したいという欲望が、おさえがたいほど強く、起こって来た。殺すのには、もちろんなんのめんどうもない。ただ、一突き――あの赤く皮のたるんでいる頸 を、ただ、一突き突きさえすれば、それでもう万事が終わってしまう。突き通した太刀 のきっさきが、畳へはいる手答えと、その太刀の柄 へ感じて来る、断末魔の身もだえと、そうして、また、その太刀を押しもどす勢いで、あふれて来る血のにおいと、――そういう想像は、おのずから太郎の手を、葛巻 きの太刀の柄 へのばさせた。 「うそじゃ。うそじゃ。おぬしは、いつもわしを殺そうと思うている。――やい、たれか助けて......
単語の意味
身悶える(みもだえる)
首・頸・頚(くび)
身悶える・・・体をよじったりねじったりして動かす。もがき苦しむ。
首・頸・頚・・・1.頭と胴体をつなぐ細い部分。頸部(けいぶ)。また、「頭」そのものを指す場合もある。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
ここに意味を表示
刃物で人を切る(刺す)の表現・描写・類語(攻撃のカテゴリ)の一覧 ランダム5
首すじへ、二度目の十手が、その頸動脈を狙って走った
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
脇差の光が走った。
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
くすんだ茶のセーターの、肩甲骨の膨らみの真ん中あたりを狙って刃を突きたて、肉の内部に消えた刃先をじっと見つめている。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
ばったばったと人を大根みたいに斬りまくる
今 東光 / 東光金蘭帖 amazon
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
このカテゴリを全部見る
「攻撃」カテゴリからランダム5
後ろから近づきながらナイフを取り出し、何も考えずに刺した。血濡れた刃を抜いてもう一度、夢でないことを確かめるためだけに何度も何度も……。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
攻撃 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ