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上のほうからたるみなく吹き落として来る風に、海面は妙に弾力を持った凪 ぎ方をして
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:63% 作品を確認(青空文庫)
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凪・静かな海
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前後の文章を含んだ引用
......積んだ雪を摘まんで、手のひらで擦 り合わせて、指に粘りついた飯粒を落とした。そして配縄 の引き上げにかかった。 西に舂 きだすと日あしはどんどん歩みを早める。おまけに上のほうからたるみなく吹き落として来る風に、海面は妙に弾力を持った凪 ぎ方をして、その上を霰 まじりの粉雪がさーっと来ては過ぎ、過ぎては来る。君たちは手袋を脱ぎ去った手をまっかにしながら、氷点以下の水でぐっしょりぬれた配縄をその一端からたぐり......
単語の意味
妙(みょう)
妙・・・とてもいい。非常に優れている。または、不思議、奇妙なこと(さま)。
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静まり返った空気の中で地面の奥深く湧き水の水音が響いている
長野まゆみ / 少年アリス amazon
ところどころに船が湊泊する船溜り が膨らんだように川幅を拡 げている。
岡本かの子 / 河明り
海に突き出た低い岩群は、救いを求める白い手のように飛沫を高く立てて逆らいながらも
三島 由紀夫 / 仮面の告白 amazon
黒い波が押しよせては引く暗い音が、砂のようにもの憂く響いている。
遠藤 周作 / 海と毒薬 amazon
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