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暴れるようにしてそれ(=酒)を捜し、見つからなかったらヘアトニックでも良いから飲みたくなった。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル ページ位置:37% 作品を確認(amazon)
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アルコール中毒
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前後の文章を含んだ引用
......い出した。酒をやめられず、短時間であっても酒が切れると、不安になり、焦り、苛立った。渉はジジとババから指示されたのか、家中の酒をどこかに隠すこともしたが、木村は暴れるようにしてそれを捜し、見つからなかったらヘアトニックでも良いから飲みたくなった。唯一の救いは、渉に暴力を振るうことがなかったことだろう。あの渉を殴りなどしたら、それこそ、体内に後悔の膿が充満し、死んでいる。 酒を我慢して、アルコール中毒の密......
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アルコール中毒の表現・描写・類語(健康・体調・病気のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(アル中患者が、)シラフでいることはおれにとって異様な体験なのだ。すがるもの、杖とするものがない不安。おれは重度の近視なのでわかるのだが、この不安な感じは、極度の近視の人間がメガネを失くしてしまったときのあせりによく似ている。メガネを探さねばならないのに、メガネがないからうまく探せない。入り組んで出口のない不安だ。アルコールが抜けたときのこの心もとなさは、メガネを失くした不安を何十倍か強烈にした感じだ。おれはずっと酩酊がもたらす、膜を一枚かぶったような非現実の中で暮らしてきた。酔いがもたらす「鈍さ」が現実をやわらげていたのだ。それがいま、尖端恐怖症の人間に突きつけられたエンピツの先にも似た、裸で生の世界が鋭角的に迫ってくる。メガネを失くしたのとは逆で、くっきりと鮮明な現実が、アル中の濁った五感を威圧するのだ。
中島 らも / 今夜、すベてのバーで amazon
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栄子は昔の印象の通りの、どこか優雅な怠惰さをたたえていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
だらしのない男で、つまらぬ女に引っかかったり
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